残業代請求を依頼する弁護士の選び方と費用相場について

MENU

残業代請求を依頼する弁護士の選び方と費用相場について

1 残業代請求とは

いわゆるブラック企業、という言葉からイメージしやすいのが残業代請求です。
正確には未払賃金支払請求の未払残業代支払請求、ということになります。
法律上、企業等の使用者は、労働者を1日8時間、1週間に40時間まで働かせることができます。
そして、この時間を超えて就労させる場合には、
最低25%以上の残業代を基本となる賃金に加算して支払う必要がある、
ということになります(ここで気を付けなければならないのは、
使用者は25%を払えばいい、というわけではなく、あくまで125%を支払わなくてはならない、という点です。)。
働いたのに、この部分が会社から支払われていない!ということでそれを請求するのが残業代請求、ということになります。

 

2 どういった事務所・弁護士を選ぶべきか

法律事務所は大別すると、会社等の使用者側、労働者側、どちらも扱う事務所、という3種類に区別することができます。
知り合いの弁護士がいたとしても使用者側の事務所に勤めているような場合には、
その本人には受けてもらえない可能性があります
(もちろん、その弁護士が他の受けてくれる弁護士を紹介してくれる可能性はありますが。)。
この点については、基本的には事務所のホームページで確認することとなるでしょう。
取扱い分野に企業法務等と記載されている場合には使用者側の事務所である可能性があります。
また、弁護士.com等の紹介欄や、実際に利用された方の口コミ等も参考になるでしょう。
特に過去の利用者の意見として、
同じような残業代支払請求や未払賃料支払請求をした個人のものがあがっていれば、
労働者側でも受けてくれる弁護士の可能性が高い、ということになります。

 

また、労働事件に強い事務所を選ぶことも重要です。
労働事件というのは企業が存在し、そこに勤める労働者が存在する以上、
不可避的に、かつ、継続的に発生する事件です。
よって、本当に労働事件に強い事務所、というのは、
労働事件を専門的に扱ういわゆるブティック型の事務所、ということになります
(但し、ほとんどのブティック型の事務所は企業側の事務所なのがこの場合は難点となってしまいます・・・。)。

 

場合によっては、労働組合や外部ユニオンの弁護士に頼ることも可能です。
この場合、確かに労働事件、かつ労働者の弁護に強い弁護士、ということはできるかもしれません。
もっとも、弁護士業界的に技術が高い弁護士とされているか・・・というとそうでもない、というのが実情です。
また、着手金については非常に低額に抑えられることとなりますが、
成功報酬で結構な金額を請求されることが少なくありません。

 

知り合いの弁護士の紹介(知り合いに紹介してもらうでも構いません。結局はこれがベストな方法になります。)、
ということでなければ、弁護士.comや各事務所のホームページを検索し、
労働者の弁護に熱心な先生を探した上で、無料相談を実施しているようであれば、
一度相談に赴き、その弁護士との相性を確認してから正式に依頼するべきです。

 

3 費用相場

基本的には着手金(依頼した時点で発生する費用)が安いところで10万〜30万円、
成功報酬は、得られた金額の10〜20%といったところでしょうか。
少なくとも旧日弁連の報酬基準に従っているような事務所ではこの辺りの額に収まるはずです。
もっとも、大手事務所や外資系事務所のようにタイムチャージ制を採用している事務所に依頼する場合には、
書面作成やミーティングにかかった時間に、
使った弁護士分の時給(といっても数万円単位です。)が計算され、限界はありません。
そもそも、このような事務所が労働者保護の立場に立つケースは少ないですし、
残業代請求で数千万単位、ということもないでしょうから、
基本的には着手金・成功報酬の形をとる事務所に依頼すべきでしょう。