盗撮・のぞきの罪の重さと裁判の流れ

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盗撮・のぞきの罪の重さと裁判の流れ

1 刑法上は罪にならない?

盗撮やのぞき、というのはあくまで撮られた(のぞかれた)対象(多くの場合は女性ですが)の羞恥心、
簡単に言えば、普通に考えて他の人には見られたくない、という気持ちを侵害するものです。
言い方を変えれば被害者の内面を侵害する犯罪、ということになります。
刑法で定められた構成要件(条文上、●●罪と規定されているもの)に該当すると、
基本的には有罪となり、被告人は身体、あるいは財産の自由を奪われます。
そのため、刑法はその構成要件について、
解釈等であいまいにならないよう厳格に処罰の範囲を定めているのです。
これを罪刑法定主義といいます。
そうすると、盗撮やのぞき、というのは非常に処罰が難しい、ということになります。
盗撮であればまだ写真やビデオなどの証拠はありますが、いずれにせよ、
どこまでがセーフでどこからがアウトなのかは被害者の感情にかかっている面が少なくなく、
これを明確に区分することができません。また、盗撮やのぞきは比較的新しい犯罪という側面もあります。
このような事情から刑法上では、盗撮や除きは処罰対象とはされていないのです。

 

2 では、どうなるか?

かといって、盗撮やのぞきが何らの罪に問われないとすれば、
秩序が乱れますし、エスカレートすれば、強姦等の凶悪犯罪に発展することにつながりかねません。
そこで、各都道府県は盗撮やのぞきについては痴漢と同様に、
基本的には迷惑防止条例によって処罰することとしています。
もっとも、迷惑防止条例はあくまで条例ですので、適用されるのは都道府県単位、ということになります。
よって、盗撮やのぞきについての条例上の刑罰も、都道府県単位で異なる、ということになります。

 

基本的には、これらの坂斎が頻発するような地域では刑が重く設定され、
あまり見られないような地域では軽く設定されている傾向にあるようです
(もっとも、犯罪の正室が同じなのに法定刑が違う、というのは最近議論を呼んでいるところであり、
軽い地方の条例を改正して、重い地方の標準に合わせようという動きがあります。)。

 

3 裁判の流れ

まず、逮捕されてから最大23日間は「勾留」といい、
警察署の留置施設などで過ごす可能性があります。
その間、被疑者は、警察官や検察官の取調べを受け、警察・検察は捜査を進め、起訴・不起訴を判断します。
ここで被疑者に弁護人が付いている場合には、ここで示談交渉が行われます。
被害者との間に示談が成立すると、被害届の取り下げがなされることもあり、
そうすると、不起訴処分といって、裁判にかからずに刑事事件が終了します。
起訴されると被疑者は被告人になります。ここでも弁護人は、
示談交渉を行い、示談がまとまれば、
被告人が保釈される可能性は高まります(示談金額は後ろに行けば行くほど安くなっていくのが通常です。)。
起訴されれば、公開法廷で裁判にかけられることになります。
被告人が否認していない限りは、基本的には一回の裁判で結審といって、訴訟手続自体は終了することになるでしょう。
一回の結審であれば、被害者が証人として呼ばれる可能性は低くなります。
逆に事実に争いがある場合は被害者の証人尋問も予定されるでしょう。
この場合、被害者は裁判所に出頭するかどうかを選ぶことができますし、
出頭するとしても遮蔽措置と言って、被告人や傍聴席から隠された状態で尋問を受けることもできます。
結審後は判決です。

懲役刑が定められている地域であれば、
その長さ、執行猶予の有無が問題になり、罰金刑しかないような地域であれば罰金額が問題になります。
その後、裁判官より、被告人に対して説諭(今後についての話)がなされ、刑事裁判手続きは終了です。